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『天守物語』
泉鏡花を読む
いたいけに頷きあひつゝ、侍女等の中に、はらはらと袖を交ふ。
薄 (四辺を〓《みまは》す)これは、まあ、まことに、いゝ見晴しで
ござ
いますね。
葛 あの猪苗代のお姫様がお遊びにおいででございますから。
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