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 『国貞えがく』 青空文庫

 と言って、ゴトンと閉めた。
 祖《としより》が、ト目を擦《こす》った帰途《かえりみち》。本を持った織次の手は、氷のように冷めたかった。そこで、小さな懐中《ふところ》へ小口を半分差込んで、圧えるように頤をつけて、悄然《しょんぼり》とすると、辻の浪花節が語った……

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