検索結果詳細


 『婦系図』 青空文庫

 小芳の心中、ともかくも、お蔦の頼み少ない風情は、お妙にも見て取られて、睫毛を幽《かすか》に振わしつつ、
「お医者には懸っているの。」
「いいえ、私もその意見をしていた処でござんすよ。お医者様にもろくに診《み》て貰わないで、薬も嫌いで飲まないんですもの、貴女からもそう云ってやって下さいましな。」

 2884/3954 2885/3954 2886/3954


  [Index]