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 『春昼』 泉鏡花を読む

「穿当てました。海の中でも紅色の鱗は目覚しい。土を穿つて出る水も、然ういふ場合には紫より、黄色より、青い色より、其の紅色が一番見る目を驚かせます。
 はて、何んであらうと、親仁殿が固くなつて、もう二三度穿り拡げると、がつくり、うつろになつたので、山の腹へ附着いて、恁う覗いて見たさうにござる。」

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