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 『天守物語』 泉鏡花を読む

夫人 人の生死《いきしに》は構ひませんが、切腹はさしたくない。私は武士の切腹は嫌ひだから。しかし、思ひ掛《がけ》なく、お前の生命《いのち》を助けました。……悪い事ではない。今夜はいゝ夜だ。それではお帰り。
図書 姫君。
夫人 まだ、居ますか。

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