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 『縁結び』 青空文庫

「母様《おっかさん》に逢いに行くんだ。一体、私の背《せなか》に負《お》んぶをして、目を塞《ふさ》いで飛ぶところだ。構うもんか。さ、手を曳《ひ》こう、辷《すべ》るぞ。」
 と言った。暮れかかった山の色は、その滑《なめら》かな土に、お君の脛《しらはぎ》とかつ、緋《ひ》の裳《もすそ》を映した。二人は額堂を出たのである。

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