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 『海神別荘』 華・成田屋

その貴女の身に輝く、宝玉も、指環も、紅、紫の鱗の光と、人間の目に輝くのみです。
女  あれ。(椅子を落つ。侍女の膝にて、袖を見、背を見、手を見つつ、わななき震う。雪の指尖、思わず鬢を取って衝と立ちつつ)いいえ、いいえ、いいえ。どこも蛇(じゃ)にはなりません。一(い)、一枚も鱗はない。

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