検索結果詳細
『婦系図』
青空文庫
と胸へ、しなやかに手を当てたは、次第に依っては、直《すぐ》にも帯の間へ辷って、懐紙《ふところがみ》の間から華奢な(嚢物《ふくろもの》)の動作《こなし》である。道子はしばしば妹の口から風説《うわさ》されて、その暮向《くらしむき》を知っていた。
ト早瀬の声に力が入って、
「金子《かね》にも何にも、私が、自分の事ではありません。」
3179/3954
3180/3954
3181/3954
[Index]