検索結果詳細


 『絵本の春』 青空文庫

 この魔のような小さんが、出口に控えているから、怪《あやし》い可恐《おそろし》いものが顕《あら》われようとも、それが、小さんのお夥間《なかま》の気がするために、何となく心易《こころやす》くって、いつの間にか、小児《こども》の癖に、場所柄を、さして憚《はばか》らないでいたのである。が、学校をなまけて、不思議な木戸に、「かしほん」の庭を覗くのを、父親の傍輩に見つかったのは、天狗《てんぐ》に逢《あ》ったほど可恐しい。

 31/84 32/84 33/84


  [Index]