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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
秋谷邸の細道じゃ。)
とあわれな、寂しい、細い声で、口々に、小児《こども》同士、顔さえ見れば唄い連れるでは
ござ
りますが、近頃は久しい間、打絶えて聞いたことも
ござ
りませぬ――この唄を爺《じじい》どのがその晩聞かしった、という話以来《このかた》、――誰いうとなく流行《はや》りますので。
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