検索結果詳細


 『海神別荘』 華・成田屋

公子  死ぬまで泣かれて堪るものか。あんな故郷(くに)に何の未練がある。さあ、機嫌を直せ。ここには悲哀のあることを許さんぞ。
女  お許しなくば、どうなりと。ええ、故郷(ふるさと)の事も、私の身体(からだ)も、皆(みんな)、貴方の魔法です。
公子  どこまで疑う。(忿怒の形相)お前を蛇体だと思うのは、人間の目だと云うのに。俺の・・・魔・・・法。許さんぞ。女、悲しむものは殺す。

 332/369 333/369 334/369


  [Index]