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 『海神別荘』 華・成田屋

公子  (憤然として立つ)黒潮等は居らんか。この女を処置しろ。
言下に、床板を跳ね、その穴より黒潮騎士(こくちょうきし)、大錨をかついで顕る。騎士二三、続いて飛出づ。女を引立て、一の騎士が倒(さかしま)に押立てたる錨に縛む。錨の刃越に、黒髪の乱るるを掻〓(かいづか)んで、押仰向(おしあおむ)かす。長槍の刃、鋭くその頤に臨む。

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