検索結果詳細
『婦系図』 青空文庫
と自から怪むがごとく独言《ひとりご》つと、
「不都合な方と知りながら、貴女と附合ってる私と同一《おんなじ》でしょう。」
「だって私は、貴下のために悪いようにとした事は一つも無いのに、貴下の方じゃ、私の身の立たないように、立たないようにと言うじゃありませんか。早瀬さんへ行くのが悪いんなら、(どうでもして下さい、御心まかせ。)何のって、そんな事が、譬《たと》えにも島山に言われるもんですか。
3395/3954
3396/3954
3397/3954
[Index]