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『貝の穴に河童の居る事』
青空文庫
「おお、居ねえ、居めえよ、お前《めえ》。一つ劫《おど》かしておいて消えたずら。いつまでも顕《あら》われていそうな奴じゃあねえだ。」
「いまも言うた事だがや、この魚《うお》を狙《ねら》ったにしては、小《ちっこ》い奴だな。」
「それよ、海から己《おれ》たちをつけて来たものではなさそうだ。出た処《とこ》勝負に石段の上に立ちおったで。」
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