検索結果詳細


 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫

「おお、居ねえ、居めえよ、お前《めえ》。一つ劫《おど》かしておいて消えたずら。いつまでも顕《あら》われていそうな奴じゃあねえだ。」
「いまも言うた事だがや、この魚《うお》を狙《ねら》ったにしては、小《ちっこ》い奴だな。」
「それよ、海から己《おれ》たちをつけて来たものではなさそうだ。出た処《とこ》勝負に石段の上に立ちおったで。」

 33/257 34/257 35/257


  [Index]