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 『五大力』 従吾所好

「から、一向詰らないんだよ、役雑〈やくざ〉でね、相変らず……」
「お祖さんは何うなさいました。」
 もしや、トふと心着きさうだつたのが、此で又悉〈みんな〉無に成つた、小弥太が其の祖母の事を心掛けらるゝのに恁うした婦の心当りは些ともない。雖然〈けれども〉、聞くとともに可懐さが身に沁みて、前〈さき〉の世の従姉妹かと思ふやう……

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