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『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径
何とも厭な心持で、うそ寂しい、丁ど盆のお精霊様が絶えず其処らを歩行《ある》かっしゃりますようで、気の滅入りますことというては、穴倉へ引入れられそうでござります。
活溌な唱歌を唄え。あれは何だ、と学校でも先生様が叱らっしゃりますそうなが、それで留《や》めますほどならばの、学校へ行く生徒に、蜻蛉《とんぼう》釣るものもおりませねば、木登りをする小僧もないはず――一向に留《や》みませぬよ。
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