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 『高野聖』 泉鏡花を読む

 まばらに葉の中を透して月は山の端を放れた、其の梢のあたり。
 婦人はものに拗ねたやう、今の悪戯、いや、毎々、蟇と蝙蝠と、お猿で三度ぢや。 其の悪戯に多く機嫌を損ねた形、あまり子供がはしやぎ過ぎると、若い様には得てある図ぢや。

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