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 『縁結び』 青空文庫

「しっかりして、お聞き、恐くはないから、私が居るから、」と謙造は、自分もちょいと本堂の今は煙《けむり》のように見える、白き戸帳《とばり》を見かえりながら、
「私がそれを見て、ああ、肖《に》たようなとぞっとした時、そっとを上げて、莞爾《にっこり》したのが、お向うのその姉さんだ、百人一首の挿画《さしえ》にそッくり。

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