検索結果詳細
『縁結び』
青空文庫
「しっかりして、お聞き、恐くはないから、私が居るから、」と謙造は、自分もちょいと本堂の今は煙《けむり》のように見える、白き戸帳《とばり》を見かえりながら、
「私がそれを見て、ああ、肖《に》たようなとぞっとした時、そっと
顔
を上げて、莞爾《にっこり》したのが、お向うのその姉さんだ、百人一首の挿画《さしえ》にそッくり。
358/405
359/405
360/405
[Index]