検索結果詳細
『婦系図』
青空文庫
とお蔦は振向いて低声《こごえ》で嗜《たしな》め、お源が背後《うしろ》から通るように、身を開きながら、
「聞こえるじゃないか。」
目配せをすると、お源は莞爾して俯向いたが、ほんのり紅《あか》くした顔を勝手口から外へ出して路地の中《うち》を目迎える。
35/3954
36/3954
37/3954
[Index]