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 『天守物語』 泉鏡花を読む

桔梗 旦那様の御前に、丁《ちやう》ど活けるのがございませんから、皆で取つて差上げようと存じまして、花を……あの、秋草を釣りますのでございますよ。
薄 花を、秋草をえ。はて、これは珍しいことを承ります。そして何かい、釣れますかえ。
  女童《めのわらは》の一人の肩に、袖でつかまつて差覗く。

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