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『海神別荘』
華・成田屋
公子 ははは、そんな処と一所にされて堪るものか。おい、女の行く極楽に男は居らんぞ。
(鎧の結目(むすびめ)を解きかけて、音楽につれて徐ろに、やや、ななめに立ちつつ、その竜の爪を
美
女の背にかく。雪の振袖、紫の鱗の端に仄に見ゆ)
男の行く極楽に女は居ない。
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