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 『高野聖』 泉鏡花を読む

(其をお渡りなさいます時、下を見てはなりません、丁度ちうとで余程谷が深いのでございますから、目が廻ふと悪うござんす。)
(はい。)
 愚図々々しては居られぬから、我身を笑ひつけて、先づ乗つた。引かゝるやう、刻が入れてあるのぢやから、気さへ確なら足駄でも歩行かれる。

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