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 『夜叉ヶ池』 青空文庫

姥 へへ、(嘲笑《あざわら》い)尾のない猿ども、誰がかばいだていたしましょう。……憎ければとて、浅ましければとて、気障《きざ》なればとて、たとい仇敵《かたき》なればと申して、約束はかえられませぬ、誓を破っては相成りませぬ。
雪 誓盟《ちかい》は、誰がしたえ。
姥 御先祖代々、近くは、両、親御様まで、第一お前様に御遺言ではございませぬか。

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