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 『海神別荘』 華・成田屋

僧都  残らず身の代と?・・・はあ、いかさまな。(心付く)不重宝(ぶちょうほう)。これはこれは海松(みる)ふさの袖に記して覚えのまま、潮に乗って、颯と読流しました。はて、何から申した事やら、品目の多い処へ、数々ゆえに。ええええ、真鯛大小八千枚。
侍女一 鰤、鮪ともに二万疋。鰹、真那鰹各(おのおの)一万本。
侍女二 (僧都の前にあり)大比目魚五千枚。鱚、魴〓、鯒、あいなめ、目ばる、藻魚の類合わせて七百籠。

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