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 『五大力』 従吾所好

 小馬鹿にして居る。
 それ、一杯にさした汐と雨で、物置の間までびちや/\と、浪だらう、蛤鍋屋〈はまなべや〉のお職が駈落ちをする形で、……可い気に成つて川から出て、陸〈をか〉遊びをして居た奴が、私の駈出したのに驚いて遁げるらしい、しめて遣れ。

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