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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「いや、どういたして、忝《かたじけな》い。私は尊いお説教を聴問したような心持じゃ。
何、嘘では
ありません
。
見なさる通り、行脚とは言いながら、気散じの旅の面白さ。蝶々蜻蛉の道連《みちづれ》には墨染の法衣《ころも》の袖の、発心の涙が乾いて、おのずから果敢ない浮世の露も忘れる。
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