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『逢ふ夜』
従吾所好
「お邪魔をしますね。」
「何ういたしまして。……」
横に折れると、別についた出入り口の格子戸が……差当り誰に遠慮もなささうながら、それでも包ましう、細めに開けた、心遣ひ。其の癖、いそ/\と気が急いたか、些と粗雑な駒下駄の土間の形。
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