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『五大力』
従吾所好
いや、串戯ぢやない、因果が報つた難産の嬰児が取着いた、と云ふ形に、鼈が、膳のふちへ手を掛けて、ぬつと首を突張って、湯どうふを、じろりと睨む。
と従姉が前掛の膝を立てて、細腰で、きやあと反る……苦虫忽ち酒にむせる。二番手の鉢ものごしらへに台所に控へた叔
母
御が、女中ぐるみ、重なつて慌てて出て来る。 遣るべしだと、瞬く間に非望〈むほん〉を起した。」
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