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『高野聖』
泉鏡花を読む
何うして其時分ぢやからというて、滅多に人通のない山道、朝顔の咲いてる内に煙が立つ道理もなし。
床几の前には冷たさうな小流があつたから手桶の
水
を汲まうとして一寸気がついた。
其といふのが、時節柄暑さのため、可恐しい悪い病が流行つて、先に通つた辻などといふ村は、から一面に石灰だらけぢやあるまいか。
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