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『天守物語』
泉鏡花を読む
九平 可恐《おそろしい》しい魔ものだ。うか/\して、こんな処《ところ》に居《ゐ》べきでない。
討手一同、立つ足もなく、生首をかこひつゝ、乱れて退く。
図書 姫君、何処においでなさいます。姫君。
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