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 『婦系図』 青空文庫

「ここに置かして頂戴よ。まあ、お酒の香《におい》がしてねえ、」と手を放すと、揺々《ゆらゆら》となる矢車草より、薫ばかりも玉に染む、顔《かんばせ》酔《え》いて桃に似たり。
「御覧なさい、矢車が酔ってふらふらするわ。」と罪もなく莞爾する。
 お源はどぎまぎ、

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