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『夜叉ヶ池』
青空文庫
晃 手品じゃあるまいし、磨いでいる米が、飯に早変わりはしそうもないぜ。
百合 まあ、あんな事を――これは翌朝《あした》の分を仕掛けておくので
ござ
いますよ。
晃 翌朝の分――ああ、お所帯《しょたい》もち、さもあるべき事です。いや、それを聞いて安心したら、がっかりして余計空いた。
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