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『五大力』
従吾所好
十五
「見る間に、小舟の数が増して、霧に浸んで七八艘にも成つたらう……苫を掛けないから、今しがたの雨に濡れしよびれた所為〈せい〉か、皆、船の中にこびりついて、海鼠か、古綿が乗つてるやうだつた。
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