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 『天守物語』 泉鏡花を読む

夫人 えゝ何の。――然うおつしやる、お顔が見たい、唯一目。……千歳百歳《ちとせもゝとせ》に唯一度、たつた一度の恋だのに。
図書 あゝ、私も、もう一目、あの、気高い、しいお顔が見たい。(相縋る。)
夫人 前世も後世も要らないが、せめて恁《か》うして居たうござんす。

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