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『海神別荘』 華・成田屋
侍女五 (最も少(わか)し。斉しく公子の背後に附添う。派手に美しき声す)月の灘の桃色の枝珊瑚、対の一株、丈八尺、周囲三抱(まわりみかかえ)の分。一寸の玉三十三粒・・・雪の真珠、花の真珠。
侍女一 月の真珠。
僧都 しばらく。までじゃまでじゃ、までにござる。・・・桃色の枝珊瑚樹、丈八尺、周囲三抱の分までにござった。(公子に)鶴の卵ほどの紅宝玉、孔雀の渦巻の緑宝玉、青瑪瑙の盆、紫の瑠璃の台。この分は、天なる(仰いで礼拝す)月宮殿に貢(みつぎ)ものにござりました。
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