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 『木の子説法』 青空文庫

 と揚幕へ宙を飛んだ――さらりと落す、幕の隙《すき》に、古畳と破障子《やれしょうじ》が顕《あら》われて、消えた。……思え、講釈だと、水戸黄門が竜神の頭《しろがしら》、床几《しょうぎ》にかかり、奸賊《かんぞく》紋太夫を抜打に切って棄てる場所に……伏屋《ふせや》の建具の見えたのは、どうやら寂《さ》びた貸席か、出来合の倶楽部などを仮に使った興行らしい。

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