検索結果詳細
『歌行燈』
従吾所好
「お前さんがおいでやで、ようお客さんの御機嫌を取つてくれるであらうと、小女ばかり附けて置いて、私が勝手へ立違うて居る中や、……勿体ない、お客たちの、お年寄なが気に入らぬか、近頃山田から来た言うて、此方の私の許〈とこ〉を見くびつたか、酌をせい、と仰有つても、浮々とした
顔
はせず……三味線聞かうとおつしやれば、鼻の頭で笑うたげな。傍に居た喜野が見兼て、私の袖を引きに来た。
476/744
477/744
478/744
[Index]