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『歌行燈』 従吾所好
勤めるたつて、何うしませう……踊は立つて歩行くことも出来ませんし、三味線は、其が姉さん、手を当てれば誰にだつて、音のせぬ事はないけれど、弾いて聞かせとおつしやるもの、どうして私唄へます。……
不具でもないに情ない。調子が自分で出来ません。何を何うして、お座敷へ置いて頂けようと思ひますと、気が怯けて気が怯けて、口も満足利けませんから、何が気に入らないで、失礼な顔をすると、お思ひ遊ばすのも無理はない、なあ。……
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