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『海神別荘』
華・成田屋
侍女一 姫様は、閻浮檀金(えんぶだごん)の一輪挿(いちりんざし)に、真珠の露でお活け遊ばし、お手許(てもと)をお離しなさいませぬそうにございます。
公子 度々は手に入らない。私も大方、姉上に進げたその事であろうと思った。
僧都 御意。娘の親へ遣わしましたは、真鯛より数えまして、珊瑚一対・・・までに止まりました。
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