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 『絵本の春』 青空文庫

「糠袋を頬張《ほおば》って、それが咽喉《のど》に詰《つま》って、息が塞《ふさが》って死んだのだ。どうやら手が届いて息を吹いたが。……あとで聞くと、月夜にこの小路へ入る、美しいお嬢さんの、湯上りのあとをつけて、そして、何だよ、無理に、何、あの、何の真似だか知らないが、お嬢さんの舌をな。」
 と、小母さんは白い顔して、ぺろりとその真《まっか》な舌。
 小僧は太い白蛇に、頭から舐《な》められた。

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