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『夜叉ヶ池』
青空文庫
と呼ばわりながら、真前《まっさき》に石段を上れる伝吉と、二打三打《ふたうちみうち》、稲妻のごとく、チャリリと合す。
伝吉退く。時に礫《つぶて》をなげうつものあり。
晃 (額に傷《きずつ》き血を圧《おさ》えて)あッ。(と鎌を取落す。)
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