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『五大力』
従吾所好
「大丈夫……貸すかい。」と暖簾を払ふ、湯気に白けた優しい顔。袖に霜は置きながら、白無垢ではないらしい。が、洲崎街道の茶飯屋には山の手過ぎた二十七八。
突支棒〈つツかひぼう〉に、松が傍に押並んで、
「達引いて上げてくんねえ、御都合がおあんなさるんだ。喜の字のお客なんだぜ。」
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