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『婦系図』
青空文庫
とその何だか、火箸で灰を引掻《ひっか》いて、
「僕は窮屈で困る。
母
様がああだから、自から襟を正すと云ったような工合でね。……
直《じき》の妹なんざ、随分脱兎《だっと》のごとしだけれど、母様の前じゃほとんど処女だね。」
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