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『五大力』
従吾所好
胸どき/\で、其の容体を聞く処へ、五人七人、袴、羽織をさら/\と遣つて、各々〈めい/\〉羽二重の紋着の、紋ほどは年紀の違はぬ……男振も揃つた血気盛り。いづれも浅草蔵前の大師匠取立てで売出し花形のお役者連が、粒を揃へて見舞に来た、皆能楽堂を済ました帰りで。
(飛んだ事ですね。)
(御容体は如何ですか。)と言ふ。
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