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『日本橋』
青空文庫
矮小が、心得、抜衣紋の突袖で、据腰の露払。早速に一人が喜助と云う身で、若い妓の袖に附着く、前後にずらりと六人、列を造って練りはじめたので、あわれ、若い妓の素足の指は、爪紅が震えて留まる。
此奴不見手、と笹の葉の旗を立てて、日本橋あたり引廻しの、陽炎揺るる影法師。
日南に蒸れる酢の臭に、葉も花片も萎えんとす。
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