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『二、三羽――十二、三羽』
青空文庫
何故に、わが背戸の雀は、見馴れない花の色をさえ恐るるのであろう。実《げ》に花なればこそ、些《ちっ》とでも変った人間の
顔
には、渠《かれ》らは大《おおい》なる用心をしなければならない。不意の礫《つぶて》の戸に当る事幾度《いくたび》ぞ。思いも寄らぬ蜜柑《みかん》の皮、梨の核《しん》の、雨落《あまおち》、鉢前《はちまえ》に飛ぶのは数々《しばしば》である。
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