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『五大力』
従吾所好
「却つて、前の遊女が、朝寒のしら/\あけに、麻の葉絞りの白地の浴衣の裾を敷いて、伊達巻の寝乱姿で、早や小さく成つた、朝顔の花を、蔓ながら、其処の掛花活へ、やせぎすな胸を搦むやうにして活けて、
(目をお覚しなさいな。)
と言つたのを、目に見るばかり思出す……
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