検索結果詳細


 『歌行燈』 従吾所好

「いや、能く分つた。教へ方も、習ひ方も、話されずと能く分つた。時に、山田に居て、何うぢやな、其の舞だけでは勤まらなんだか。」
「はい、はじめて謡ひました時は、皆が、わつと笑ふやら、中には恐い怖いと云ふ人もござんす。何故言ふと、五日ばかり、あの私がな、天狗様に誘ひ出された、と風説したのでござんすから。」

 623/744 624/744 625/744


  [Index]