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 『歌行燈』 従吾所好

 と聞く。
(間に依つては声が響く。内証で来たんだ。……藤屋には私の声が聞かしたくない、叔父が一人寝てござるんだ。勇士は霜の気勢を知るとさ――唯さへ目敏い老人〈としより〉が、此の風だから寝苦しがつて、フト起きてでも居るとならない、祝儀は置いた。帰るぜ。)

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