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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「否《いいえ》、蚊を疵にして五百両、夏の夜はこれが千金にも代えられません、かえって陽気の方がお宜しい。」
と
顔
を見て、
「しかし、如何にもその時はお寂しかったでございましょう。」
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